Wednesday, December 1, 2010

沖縄タイムス 「裁判長「判決で解決せぬ」ヘリ着陸帯移設座り込み訴訟」

裁判長「判決で解決せぬ」ヘリ着陸帯移設座り込み訴訟
社会
2010年12月2日 09時21分
(1時間33分前に更新)
 米軍北部訓練場の一部返還に伴う東村高江へのヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)移設をめぐり、沖縄防衛局が現場で反対運動をする住民2人に対して、通行妨害の禁止を求めた訴訟の第5回口頭弁論が1日、那覇地裁であり、酒井良介裁判長は「司法権を行使しても真の紛争解決はできないと思う。双方でよく検討し対話を持ってほしい」との異例のコメントを読み上げ、双方に歩み寄りを求めた。

 一方、5月に和解を勧告していた酒井裁判長は、現時点でも和解に至らず、「和解の骨格をつくることも困難な状況」として和解勧告を中断し、判決に向けて争点整理など審理を進めていく方針を示した。

 ただ、「判決が相当との考えに変わった訳でない」とし、あくまで和解が望ましいとの考えを強調した。同訴訟については「国民同士が戦争をしているのではと思った」との感想を漏らし、「問題の根本は北部訓練場の返還計画にあり、その問題が解決しないと抜本解決とはいかない。計画の是非は政治的問題であり、司法判断になじまない」との考えを示した。

 事後集会で、住民側の池宮城紀夫弁護士は裁判長の発言について「異例のコメント。国が訴えているが、国が勝っても何の解決にもならないという意味だ。国は重く受け止め、訴えを取り下げるべきだ」と話した。

 沖縄防衛局は沖縄タイムスの取材に対し「係争中の事件なのでコメントは差し控えたい」とした。

 この日の弁論では、裁判所が国側に求めていた妨害についての具体的な主張・立証が提出されなかったことに、住民側は「不誠実でけしからん。裁判を引き延ばして住民を弾圧している」と非難。国側は「精査中である。期日に間に合わず申し訳ない」と答えるのが精いっぱいだった。

[ことば]

 ヘリパッド訴訟 沖縄防衛局が今年1月、2007年7月の着工以降、現場で座り込み運動などを展開する住民2人を提訴。国は今年2月に工事を再開したが、3月以降は中断している。移設は1996年の日米特別行動委員会(SACO)最終報告に基づくもの。


http://www.okinawatimes.co.jp/article/2010-12-02_12497/