Friday, March 11, 2011

福島原発情報―実際には「1000 倍」の放射線量‏

小川進(おがわ・すすむ)氏(=東京大学生産技術研究所にて、放射姓同位体の研究で学位を取得)より、福島原発の危険について、被ばくと水汚染についての"警告"が出ています。

******************************

通常,危険範囲の100分の1で設定されており,1000倍を超えると通常の作業ができなくなります.作業員は分単位で動かなければなりません.1号機,2号機ともに複数の原子炉が破壊されたようです.炉心には直径3cm長さ3m程度のジルコニウム燃料棒が多数配置されておりますが,数mm厚さで,衝撃には弱く,耐震性はありません.原子炉自体はステンレスの10mほどの球形タンクで震度7に耐えられます.

燃料棒破損により,制御不能となり,大量の水素,窒素,水蒸気が格納器内に発生し,圧力逃し弁が開き,大気中に放出されました.放射線としては中性子,ガンマ線,エックス線です.当たれば即死です.ヨウ素も噴出しているはずです.一方大量冷却水は海水に放流されてます.マンガン,鉄,コバルトなどの放射性同位体が含まれており,福島県内の上水源は致命的な汚染となったでしょう.津波などの影響を受けた河川は逆流し,水道事業者はこうした汚染された原水を取水し,福島県内にブレンドして配水します.県水道が全体汚染されております.

海風により海岸域の原子炉から大気中に放出されたガスのうち重いヨウ素などが住宅地を降下してます.県民は直ちに逃げねばなりません.いずれ降雨により大気中に吹き上げられた放射性同位体が雨として降ってくるでしょう.

10kmの避難円は,火災爆発から,放射線の防御から考慮されたものです.直接被ばくすれば即死の可能性が高く,特に中性子線の影響を配慮したものです.大気汚染から逃れるには100km圏外に退避する必要があります.

報道では通常過小評価しますので,実際の線量は1万倍から100万倍と考えるべきです.

ECCSが効かない状態です.原子炉上部3分の1が空焚きで,中性子の減速材である水がありません.予備水も使い切りました.したがって,線量の評価でなく,中性子線放出を強調しなければなりません.線量はエックス線やガンマ線の強度を評価するものです.

3km避難は爆風圧と火災の放射熱を配慮したものです.10kmは上空でのファイアボールと直接被ばくの配慮と考えられます.東電の約10%の電力低下ですから,首都圏は停電も含めた事態になるでしょう.作業員は数分動いたらその日はもう作業できません.レントゲンという単位で放射線が漏れてます.100万倍に達しているでしょう.

No comments: